みなさんこんにちは
先日、西加奈子さんの「i」を読んだので感想を書いていきたいと思います。
僕は西加奈子さんの小説が好きで、先日も「夜が明ける」を読んだばかりでした。

で、この「i」は以前読んだのですが、なぜか記憶が全然なく、もう一度読んでみました。
とことんアイデンティティーに追求したテーマでした。
自分の存在って何?っていう。
そうした悩みを、LGBTや戦争紛争、養子、移民問題など様々な切り口から考えさせられる物語でした。
今もまさにロシアとウクライナが交戦状態ですが、こうした現状も踏まえて読むとさらに感慨深いものがありました。
特に印象深かったのが、物語終盤、これでもかというくらい「アイラン・クルディくん」の名前が出てきます。
恥ずかしながらこの「i」を読むまで知らなかったのですが、シリアの移民の方々が船で移動中に転覆して、その中の一人の男の子「アイラン・クルディくん」がトルコ沖の海岸に打ち上げられ、その写真が世界中で注目され、移民問題が大きく取り上げられたとのこと。
実際僕も本を読み終えた後調べてみましたが、悲惨な出来事ですね。
こんなことが実際あったなんて。
いや、今も続いているなんて。
あとはアイとミナの関係にとても感動しました。
ロスで再開するシーンは涙しましたよ。
あと、ケンカしたあとのミナからのメールを読んだ後、アイが
「喉が焼けるほど泣いた」っていうところ。
僕も焼けるほど泣きそうになりました。
実際には泣いてないんですけど、泣きそうになって息が「ハァ、ハァ…」ってなりました。
友達っていいなって思いました。
羨ましいなって。
僕にはいないけど。
だから主人公のアイは自分で幸せな境遇について悩んでたけど、本当に幸せな人なんだと思います。
こんな良い友達と巡り会えたんだから。
ちゅん
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